リモートワークや在宅勤務が一般化する中で、リモートデスクトップツールの重要性はますます高まっています。今回は、Googleが提供する「Chrome Remote Desktop(以下CRD)」を中心に、他の主要なリモートツール(TeamViewer、Microsoft Remote Desktop)と比較しながら、それぞれの特徴や使い勝手についてご紹介します。
Chrome Remote Desktop(CRD)とは?
CRDはGoogleが提供する無料のリモートアクセスツールです。Googleアカウントを持っていれば誰でも使うことができ、Chromeブラウザの拡張機能として簡単に導入できます。
https://remotedesktop.google.com/
主な特徴:
- 完全無料で利用可能
- Windows、macOS、Linux、ChromeOS、Android、iOSに対応
- インストールと設定が非常に簡単
- セキュリティはGoogleアカウント+2段階認証に対応
ただし、CRDは必要最低限の機能に絞られているため、ファイル転送や音声共有などは非対応です。
他のリモートデスクトップツールとの比較
以下は、CRDと代表的な2つのリモートツールとの比較です。
特徴 | Chrome Remote Desktop | TeamViewer | Microsoft Remote Desktop |
---|---|---|---|
価格 | 無料 | 個人利用は無料(商用は有料) | 無料(Windows Pro以上) |
対応OS | 多数(Windows含む) | ほぼ全てに対応 | Windowsホストに特化 |
ファイル転送 | 非対応 | 対応 | 対応 |
音声・マイク共有 | 非対応 | 対応 | 対応 |
セキュリティ | Google認証+暗号化 | AES256/RSA+端末認証 | Windows認証+TLS対応 |
Wake-on-LAN | 非対応 | 対応 | 対応 |
マルチモニター対応 | 制限あり | 対応 | 対応 |
CRDのメリットとデメリット
メリット:
- とにかく簡単に導入できる(初心者向け)
- Googleアカウントさえあればすぐ使える
- 追加コストゼロ
- クロスプラットフォーム対応
デメリット:
- ファイル転送ができない
- 音声共有やリモート印刷も非対応
- スリープ状態のPCには接続できない(Wake-on-LAN非対応)
- プロフェッショナルな作業には機能不足
どのツールを選ぶべき?
利用目的によって最適なツールは異なります。
- CRD:ライトな用途、出先でちょっとだけ操作したい、無料で済ませたい場合に最適。
- TeamViewer:商用・業務利用、ファイル転送やリモートサポートを重視する場合に。
- Microsoft Remote Desktop:社内環境がWindows中心で、強固なネットワークとセキュリティが求められる場合に。
まとめ
Chrome Remote Desktopは、設定が簡単で手軽に使えることから、リモートデスクトップ初心者や個人利用にぴったりのツールです。ただし、高機能なリモート作業にはやや不向きな面もあります。使うシーンや求める機能に応じて、他のツールと使い分けるのが賢い選択と言えるでしょう。
リモート環境をより快適にするために、まずは自分のニーズを明確にするところから始めてみましょう!
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